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あれだけハイレベルと騒がれていたダービーは、極度のスローペースになってしまったわけだが、なぜそうなってしまったのか?というのをゲーム理論というミクロ経済学の理論を使って分析しよう。

ゲーム理論とは簡単に言えば、複数のプレイヤーがそれぞれの条件下で戦略を持つ状況で、個々のプレイヤーがどのような行動を取るのかを研究する学問であり、現代社会の様々な学問で応用されている。

今回の場合プレイヤーはそれぞれの競走馬になるが、17頭それぞれを分析するのはかなり大変なので、もっと簡素化して分析しよう。競馬の場合、本命馬の動向によってレース展開が左右されることが多々ある。それは本命馬をマークし、レースに勝つ競馬ではなく、本命馬に勝つための競馬をするからである。なので今回はわかりやすくするために、ヴィクトワールピサとその他16頭という二単位のプレイヤーの行動を分析する。

このレースがこれほどまでにスローペースになってしまった原因として、最初の1000メートルが61.6秒で流れたにも関わらず、その後もペースが上がらなかったことが最大の原因と考え、そこでピサとその他の馬がどのような戦略を選択するかを考えたい。

まずその他の馬(以下、その他)には、上記の状況で「自ら積極的に動く」ことと、「ピサが動くまでは動かない」という二つの選択肢がある。当然のことながらその他はピサがどのような戦略を選択するかはわからない(選択肢として「動く」と「動かない」があることはわかっている)。そのような状況で前述したような本命馬に勝つ競馬、つまりピサに勝つ競馬をするなら、ピサがどのような戦略を選択しようが「ピサが動くまで動かない」を選択するのが合理的である(その他が動かなかった原因として出遅れたペルーサが後ろにいた、というのもあるだろうがここでは考えないものとする)。
一方ピサは「動く」と「動かない」という選択肢があるわけだが、それぞれの戦略を選択した結果として、「動く」を選択した場合はペースが上がり、瞬発力勝負にはならない。「動かない」を選択した場合にはスローペースのままレースが流れ瞬発力勝負になる、という結果になる。ピサは今まで瞬発力勝負のレースを経験したことがなく、そのようなレース展開になった場合に対応できるのかが不安視されていた。となればピサはここで「動く」という選択をするのが合理的であった。しかし現実にはピサは動かず、結果として瞬発力勝負のレースになってしまった。

ここで疑問なのはピサがなぜ、非合理的な戦略を選択したのか?である。考えられる可能性は二つ、
1、そもそもこの条件設定が間違ってる。
2、動きたくても動けなかった。
であるが、僕は2の可能性が非常に高いのではないかと思っている。レースを見ればわかるが、スローペースだったこともあり、前半ピサはやや掛かり気味でレースを進めていた。そして問題の1000メートル通過から勝負どころにかけて、ピサはずるずるとポジションを落としている。「動かない」を意図的に選択したとしても、ポジションを落とすことは考えにくく、動けなかったからこそポジションを落としてしまったと考えるのが妥当ではないか。
なぜ動けなかったのかと言えば、レース前半でがっちり押さえこんでしまったために馬のやる気が削がれ、騎手の指示に反応するのに時間が掛かってしまったためではないかと考える。競馬は馬という生き物を主体としているため、このようなことが多々あり、そのような不確定要素がギャンブル的要素の一つとなっている。

ここまでの分析で、ゲーム理論はレースの展開予想としては使えるかもしれないが、合理的な戦略を選択してくてもできない状況が起こってしまう以上は、実際のレースにおいて騎手が使用するには適切でないとこが証明されたので、競馬を考える上でゲーム理論はあんま役に立たん。

ちなみに前回のエントリーで別路線組はハイレベルではないと書いたのだが、レースでは見事に1着~4着まで皐月賞組が来たことでこの予想は的中したのだが、馬券はガッツリ外れた。
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